【不妊治療】基礎検査講座～フーナーテスト～

こんにちは！こんばんは！ナースらっこです♪

赤ちゃんを我が家に望みたい！そう思うとき、「婦人科や不妊治療クリニックでは何をするんだろう？」「最初の一歩として何をするのか？」と不安になる方もいらっしゃると思います。

多くは生理日に関係なく”希望する時”にいつでも来院してOK！という病院やクリニックが多いと思います。

※今すぐにでも不妊治療を始めたい！とご希望の方は、月経2～3日目に受診すると、よりスムーズに順を追って検査がしやすいです

ここでは基本的な検査である【フーナーテスト】についてお話し致します。

フーナーテスト基礎知識

不妊治療を開始するに当たり、卵子と精子がそもそも出会えているのか？という基本的な視点があると思います。

そこで「一般不妊治療検査」として【フーナーテスト】があります。

フーナーテストで観る【子宮頸管粘液】とは？

卵子が排卵されるタイミングで、精子が膣内に射精され、子宮の入り口である「子宮頸管」を通って子宮内に侵入します。

女性は子宮の入り口である子宮頸管から【子宮頸管粘液】が出ています。

【子宮頸管粘液】とは？
子宮頸管から分泌される粘液（おりもの）で、女性の生理周期に合わせてエストロゲンや黄体ホルモン（プロゲステロン）に反応して性状が変化する

排卵後や月経中など排卵期以外は分泌量も少なく、また性状も粘り気が高いうえ精子が入りにくい状態となり、色も黄色みを帯びています。

排卵期になると【子宮頸管粘液】はエストロゲン（女性ホルモン）によって分泌量が増え、性状も変化し粘調性がうすれ伸びやすくなり、子宮内へ精子が侵入しやすくなります。

【不妊治療】フーナーテストの意義

女性は排卵に合わせて【子宮頸管粘液】の性状が変化し、精子を通りやすくしています。

【フーナーテスト】ではこの【子宮頸管粘液】と【精子】の相性を観ています。

【子宮頸管粘液】と【精子】の相性が良いならば、精子がちゃんと子宮内に侵入し卵子に向かって進めるわけですね！

【子宮頸管粘液】内に元気な精子が多くいれば「子宮内に精子が入れている」と考えられます。

もしも精子が元気が無い、数が少ない、動いていないなら男性側の検査をさらに進めて行く事も検討して行きます。

フーナーテスト良好♪
・子宮内に精子が多く泳いでいる
・精子が子宮頸管粘液内で元気に生きている　etc･･･

フーナーテスト不良↘
・上手く性交できず、射出不良の可能性の確認
・精子の数に問題がある（少ない・全くいない）
・精子が動きが微弱、または動いていない　etc･･･

【フーナーテスト】が不良な場合、精子が子宮内に入れない何かしらの要因があると考えます。

そして、次の治療のステップや様々な治療方針を立てていく情報の一つとして考えていきます。

・再度「フーナーテスト」を実施する
・精液検査を進めて行く
・女性に精子を攻撃してしまう抗体が無いか検査する（抗精子抗体の血液検査実施）
・人工授精を実施の検討　etc･･･

※検査判定には様々な意見もあり、実施には各クリニックや病院の方針により変化します

フーナーテストの手順

婦人科や不妊治療専門クリニックなどで経膣超音波検査（超音波エコー検査）が実施されています。

経膣超音波検査にて卵巣をチェックし、卵子の入っている袋【卵胞】の大きさを観ていきます。

【卵胞】の大きさや本人の月経周期から、医師より「○日にタイミング（性交）して翌日来院してね！」と指示されます。

そして、頸管粘液を採取し顕微鏡で医師が状態をチェックします。

精子の数に変動が起きないように、検査の2日前くらいからマスターベーションを控えて貰うことも少なくはありません。※医師やクリニック・病院の方針もあるため、具体的に指定されないケースもあります

また排卵とタイミングを合わせないと、子宮頸管粘液の性状や精子の状態にも影響がある検査の為、タイミング（性交）してから7・8時間後～13・14時間以内で検査を行うことがベターとされています。

意外と来院のタイムリミットが狭い【フーナーテスト】です。

また、「医師からタイミングの指示を受けるなんて嫌だ！」とご主人様から言われてしまって困っている患者様も少なくないですよね･････

タイミング（性交）をどうしたらと心配なときは、通院されている医師や看護師に是非ご相談くださいね！

【フーナーテスト】事態は決して急ぎの検査ではありませんから、安心してください！

そして、ほとんどの病院・クリニックでは当日に結果をお話しする所が多いです。

医師から【フーナーテスト】の結果のお話を聞き、次回の治療や検査についてお話されます。

フーナーテストは不妊治療検査の初期に行われる

【フーナーテスト】は、不妊治療にまつわる初期検査として行われる事がほとんどです。

・フーナーテストは一般不妊治療検査の一つとされている
・医師からタイミング（性交）の指示を経て行われる
・フーナーテストは子宮頸管粘液と精子の相性を観る検査である

【フーナーテスト】だけでは、不妊治療の方針が決定するわけではありません。

一般不妊治療検査の一つとして受け止めて頂けたら幸いです。

不安が大きい【不妊治療】です。心のストレスを抱えたままの通院は、とてもしんどいですよね。

不安なときは、通院中の病院やクリニックの看護師を頼ってご相談くださいね！

参考著書