【ビタミンD】の基礎知識について看護師が解説いたします

婦人科・不妊治療

こんにちは!糖質オフをしているうちに栄養の勉強にハマり、栄養カウンセラーの資格まで取ってしまったナースらっこです。※物事にハマると、どうしても知識欲が湧いてしまう人です・・・

栄養カウンセラーの勉強をしていくうちに、【ビタミンD】の事で知らないことが多いと気がつきました。一般的に看護師さんの知識として・・・

看護師
看護師

ビタミンDね!骨に関係しているよね!

と、「骨に関係している」との認識のみ。。。実は他にも身体に関係することがあります。

この記事では

・ビタミンDについて「基本的な働き」について解説いたします
・ビタミンDを摂取するときに注意することをお話いたします



ビタミンDの基礎知識

主な働きについて

【ビタミンD】について知っています!という人は少ないのでは?と思います。

いつかのTVの健康番組で見たかな?よく分かんないけれど・・・

こんな意見も多いと思います。

骨の代謝に関係する

ビタミンD】は「カルシウム」や「リン」など骨に関係しているミネラルの吸収に関係しています。

血中のカルシウム濃度を調整し、骨に貯められている「カルシウム」を血液中に放出し、適切なカルシウムの血中濃度を保つ働きがあります。※副甲状腺のホルモンとも協力して働いています

骨の代謝に深く関係している【ビタミンD】です。

らっこ
らっこ

骨粗鬆症の患者様に「ビタミンD」のお薬が出されていますね♪

免疫にも関係している

マクロファージやリンパ球など人間の【免疫】にかかわる細胞には【ビタミンD】を受け入れる為の受容体が多く存在しています。

ビタミンDが存在することで免疫細胞が正常に働きやすくなる、言わば免疫機能の調整役です。

もっと簡単にいえば【ビタミンD】は免疫細胞のご飯!?的な存在かもしれません。



ビタミンDはどうやって摂取すれば良いの?

ビタミンDが入っている食品を食べる

【ビタミンD】は「ビタミンD2」と「ビタミンD3」にが主なものですが、特に人の身体では「ビタミンD3」が活性化(機能が活発に働くこと)されて使われていますね!

【ビタミンD】が入っている食べ物の代表例は以下の通りです。

<ビタミンD2>
・主に植物内に存在する
・シイタケなどのキノコ類、キクラゲ

<ビタミンD3>
・動物の体内に存在する
・サケやマス、イワシなどの魚介類、ウナギ、卵

実は肉類や野菜類にはあまり入っていません。ちょっと以外ですね!

【ビタミンD】は特にサケに多く含まれており、卵の約40倍入っています。

写真AC

日光を浴びて皮膚で作る

ひとは日光を浴びることで、【ビタミンD】を作ることが出来ます。

東京都内で夏に直射日光を30分浴びると、700~800IUのビタミンDが体内につくられるといわれています(肌の露出度10%)

引用元:一般社団法人 オーソモレキュラー栄養医学研究所 HPより

おおよそ直射日光(紫外線)に20~30分程度浴びることが目安ですね。

しかし、この「日光」の紫外線の中でも【UVーB】という種類の紫外線を浴びて【ビタミンD】は作られます。

この【UVーB】ほとんど窓越しでは通過出来ません

えっ!窓際でいつもランチしているし、大丈夫と思っていた・・・

らっこ
らっこ

最近の建物は窓もUV加工してあることも多いですし、直射日光でないと【ビタミンD】は作られにくいんです

また近年では紫外線予防が注目されています。紫外線カットの化粧品やクリーム、帽子や洋服も多くあり、現代の生活様式では紫外線を浴びる機会も少ないです。※紫外線は女性にとって美容にも大敵ですしね!

また紫外線は季節や気候でも変化しますよね!日光だけでは一年を通して安定した【ビタミンD】生成は期待できないことが見えてきます。

ビタミンDで気をつけること

一日の摂取量はどのくらいなの?

厚生労働省の日本のビタミンD推奨摂取量は1日5.5μgと言われています。

また成人で100㎍/日が上限としての目安としてあります。サプリメントでは「IU」という国際単位が使用されていますが、「㎍×40」=IU で計算できます。つまりは・・・「100㎍×40=4000IU」となります。安全も加味してでしょうか・・・

ほとんどの報告で、ビタミンD毒性発生の閾値は10,000~40,000 IU/日および血清25(OH)Dレベル500~600nmol/L(200~240ng/mL)となっている。摂取量が10,000 IU/日を下回る場合には中毒症状は発現しにくい・・・(中略)FNB委員会(米国食事栄養委員会)は、5,000 IU /日(125μg/日)のビタミンD摂取が100~150 nmol / L(40~60 ng / mL)の血清25(OH)D濃度を達成したが、それ以上にはならない研究を引用した。この摂取値に20%の不確実性係数を適用すると、4,000 IU(100μg)の上限が得られ、FNBが9歳以上の子供と大人に適用した。

引用元:東京慈恵会医科大学 柏病院HP ビタミンDの基礎知識(がんとの関連)第2版  より抜粋

日本の市販されている【ビタミンD】サプリメント単体では、「5000IU」くらいの物を多く見かけます。

ナースらっこ自身は、海外のサプリメントを使用しています。(基本はiHerbで購入)

※ビタミンDのサプリメントは、羊の毛から作られているも物もあります。ウールや動物の毛のアレルギーのある方は医師にご確認ください

5000IUの量を毎日5年間内服していますが、特に体調は崩してはいません。今後は少し量を調整するかもしれません。※あくまでも自分の体験談ですので、持病のある方は医師にご相談ください

写真AC

脂溶性ビタミンということ

【ビタミンD】は脂溶性ビタミンなので「油」との相性が良いです。油を使った料理にして食べると、身体への吸収率もアップします。

【ビタミンD】の入っている食材を油で炒めたり、揚げたりして効率よく摂取したいですね♪

そして脂溶性ビタミンということは身体にも貯まりやすいともいえます。

<ビタミンD過剰>
・骨からのカルシウム流出が高くなる
・高カルシウム血症
・カルシウム沈着による腎機能低下

<ビタミンD欠乏>
・カルシウム吸収低下による骨の異常
・骨軟化症
・くる病(関節の肥大・骨の異常)
・骨粗鬆症や骨折のリスク上昇

【ビタミンD】は食事や紫外線では充分量が取れるとはいいがたいです。食事の調理法も工夫し、サプリメントの活用もしていきましょう。

ビタミンDを意識してみよう♪

日本人は【ビタミンD】が不足していると言われています。

・ビタミンDが入っている食品は少ない
・ビタミンDは人体の中で紫外線UV-Bによって生成される
・食品や紫外線だけでは安定した摂取量は難しい
・ビタミンDを含んだ食品の調理法を工夫する
・サプリメントも活用する

免疫や健康にも深く関わっている【ビタミンD】。

効率よく摂取し、日々の健康に役立てて行きたいものです。

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